小学校3年のときの作文 「わたしの家」

文集「青い雲」2

昭和三十七年度加納岩小学校第三学年

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わたしの家
           林まりこ

 かいだんを、トントン、上がれば、だれだって、びっくりします。
二かいは、まるで、おとぎの国みたいです。
弟の、お気に入りのロポットが「やぁ、いらっしゃい。」と、いっ
ているみたいです。そして、小さな、三面きょうが、来た人の顔を
うつします。「わあっ、すごぃなあ」わたしはさっそく、じまんの、
とても、大きい、ままごとを出します。
だれだって、こんな、すばらしい、へやをもって、いないでしょう。
ひき出しは、チョヨレートや、おかしで、いっぱいです。
本立には、本が、いっばい、つまっています。そして、タンパリン
や、カスタネットのがっきが、あります。
 けれど、こんな、たのしい、へやも、わたしと、弟の、けんかの
場所に、なります。

「なんだ、おねえちゃんの、バカ。」
「ヘヘーンだ。なんだ、ブタ。」
 やがて、とっくみあいが、はじまります。けれど、年の、せいか、
いつも、わたしがかちます。
 けれど、 一つ、つごうの、わるいことが、下で、お茶を、のんで
いる、おかあさんに、きこえるのです。
あとで、大目玉を、もらう、わたしの、そばで、「二ヤニヤ」わら
いながら、お茶がしを、つまんでいる、弟を、見ると、とても、に`
くらしくなります。
 おせっきょうが、終わると、すぐ、かし入れを、見ると、わたし
の、大すきな、ブドウカステラは、かげも、形も、ありません(ハ
ハーン、これは、かずおが、もって、いったのだな)と、思って、
急いで、サンダルをはいて、にわへ、行くと、もしきの、かげでか
ずおが、おいしそうに、カステラを、たべていました。「かずお!」
わたしが、大きな、声で、いうと、弟は、びっくりして、にげよう
と、しました。わたしは、ようふくの、えりくびを、つかんで「お
かし、持ってるんでしょ」と、きつい声で、いうと「うん」と、
いって、プドウカステラを、三、四つ、出しました。
 わたしは、ちょっと、弟が、かわいい、気が、したけれど、だま
って、かずおの、頭をたたきました。
 その夜、おかあさんに「もっと、かずおを、かわいがらなきゃ。
あんないい、弟は、めったに、ないよ。」といわれました。
 わたしは、きえそうな声で、「うん」と、いって、もう、夜もふ
けた、おとぎの国へ上がって、いきました。


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